社会福祉事業の財産処分での必要書類や手続きについて詳しく説明します|財産処分を分かりやすく解説④

これまでのおさらい

こんにちは!村木です。

これまで、「財産処分」を3つの記事に分け、

・財産処分の種類
・財産処分の基本ルールや国庫納付が必要になるケース
・「転用」のポイント など

を解説してきました。

むらき

第4回目となる今回は、財産処分の必要書類や手続きについて詳しく説明していきます!

この記事の内容・財産処分に必要な書類、手続きの流れ
・書類作成のポイントと注意点

財産処分に必要な書類一覧

社福経営者Aさん

財産処分をする時は、どんな書類が必要なのでしょうか?

むらき

以下は、財産処分申請時に必要な主な書類です。それぞれの役割についても解説します。

POINT

参照元厚生労働省所管一般会計補助金等に係る財産処分について

①財産処分申請書

 財産処分の具体的な内容を記載します。施設の所在地や処分の理由など、基本情報を記入します。

財産処分報告書
 財産処分の実施を計画・申請する段階で提出する書類。

③補助金交付決定通知書の写し 
 補助金交付を証明する書類。

④対象となる施設の図面および写真 
 処分対象となる建物や設備の位置図や外観の写真を添付します。
 (施設の全てを貸付、譲渡する場合は添付不要)

⑤その他補足資料 
 必要に応じて所轄庁や関連機関が求める追加書類を用意します。

ーーーーーーーーーーーーーー
(財産処分を実行した後に提出する書類として)
財産処分完了報告書
 財産処分の種類によって、完了報告書に添付する書類が異なります。

※これらの書類は、財産処分の内容によって異なる場合があります。
 事前に専門家や所轄庁に確認しましょう。

社福経営者Aさん

書類の雛形などはありますか?



むらき

以下の厚生労働省の通知に雛形がありますので、活用しましょう。

この他にも、

Tips・備品や物品のリスト
・電気設備や機械設備など固定資産管理台帳

なども求められることがありますので、所轄庁と相談しながら進めていきましょう。

財産処分手続きの流れ

社福経営者Aさん

財産処分の手続きは、どのように進んでいくのでしょうか?

むらき

財産処分申請の一般的な流れは以下になります!

財産処分手続きの流れ①事前相談
まずは所轄庁に事前相談を行い、必要書類や手続きの確認を行います。

書類準備
必要書類を整えます。記載内容に不備がないよう、専門家に相談するのも有効です。

申請書類の提出
所轄庁に書類を提出。必要に応じて追加資料の提出を求められることもあります。

審査と承認
提出した書類に基づき、所轄庁が審査を行います。
所轄庁から(国庫納付の有無も含めて)
承認されると、その建物等の処分ができるようになります。

最終手続き
完了報告書の提出をします。

 

注意点とポイント

社福経営者Aさん

書類がたくさんあるんですね。どんなポイントに気をつければいいのでしょうか?



むらき

財産処分の全体像を把握して、とにかく漏れのないようにすることが大切です!

POINT

・書類の漏れに注意
必要書類の不備や不足は、審査遅延の原因となります。事前確認やチェックリストなどを作成して確認しましょう。

・提出期限を守る
財産処分の内容によっては、提出期限が厳格に定められています。余裕を持って準備しましょう。

まとめ

この記事では、財産処分に必要な書類と手続きの流れを解説しました。

適切な手続きを行うためには、書類の正確な準備が重要です。

所轄庁へは事前の相談をし、余裕を持って進めることで、スムーズに財産処分を実施しましょう。

村木 宏成

福祉の世界にたずさわり、さまざまな種別の福祉事業に取り組んできました。 生産年齢人口の急減に伴う「供給制約」、出生数減少に伴う保育需要の減少、後期高齢者数のピークアウトに伴う「需要消失」、そうした課題が、それぞれの地域ごとに並列していく時代がきています。これからの社会福祉法人は、それぞれの地域での福祉サービスを継続していくためにも、法人の合併・事業譲渡・社会福祉事業の再編統合なども視野に入れていかなければなりません。 社会福祉事業を経営するあなたの事業の悩み、問題、課題の最適解を一緒に考えていきましょう。 趣味は神社仏閣巡り 大宮の氷川神社、成田山新勝寺には長年通い続けています。

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