
「合併じゃなくて、もっとゆるやかにつながる方法はないの?」
そんな声に応えるかたちで誕生したのが、社会福祉連携推進法人という仕組みです。
この記事では、社会福祉連携推進法人の基本的な概要を、はじめての方にもわかりやすく解説します!
「連携推進法人」とは?

村木さん、最近“社会福祉連携推進法人”という言葉を聞きますが、それってどんな法人なんですか?

簡単に言うと、複数の社会福祉法人が“ゆるやかに連携”するために設けられた新しい法人形態のことです!
背景にあるのは、福祉の“担い手不足”

少子高齢化が進み、地域の福祉ニーズはますます多様化しています。
一方で、社会福祉法人の数は全国に約20,000法人ありますが、その多くは小規模。
人材不足、財源確保、事業継続の悩みを一つの法人だけで解決するのは難しい時代になってきました。
どんな仕組み?
ポイントは、合併や統合とは違い、それぞれの法人が存続しながら連携するという点です。
たとえば、
・事業は今まで通り自法人で実施
・お金や職員の管理も各法人ごと
・あくまで「協力・連携」のための“プラットフォーム”的な存在

つまり、今の法人の独立性を保ちながら、「連携できるところは一緒にやっていこう」という仕組みです。
社会福祉連携推進法人で“できること”
社会福祉連携推進法人で実施できる主な事業は、以下の6つです。
分野 |
内容の例 |
① 地域福祉支援業務 |
地域貢献事業の企画・立案、 |
② 災害時支援業務 |
応急物資の備蓄・提供、 |
③ 経営支援業務 |
経営コンサルティング、 |
④ 貸付業務 |
社会福祉法人である社員に対する資金の貸し付け |
⑤ 人材確保等業務 |
採用・募集の共同実施、 |
⑥ 物資等供給業務 |
紙おむつやマスクなどの一括調達、 |

「連携」といっても、幅広い取り組みが可能なんですね!

そうですね!必要に応じて柔軟に活用していける点が、連携推進法人の魅力かと思います!特に中小規模の法人にとっては、連携することで自分の法人だけではなかなか難しいことができたり、メリットも大きい制度だと思います。
どんな法人が参加してるの?

数としてはまだ多くはありませんが、地域やテーマによって少しずつ立ち上がり始めています。
たとえば…
● 保育園・障害施設・高齢者施設など異なる種別でノウハウ共有
● 廃業リスクのある法人を支援する仕組みとして活用
まとめ:「連携」は、いまの時代に合った“選択肢”
「経営が厳しいから合併しなきゃ…」
「ルールや理念が違う法人と一緒にやるのは不安…」
そういった悩みに対して、社会福祉連携推進法人は「一緒にできるところから始める」中間的な選択肢になります。
無理のない形で連携しながら、将来的に合併などを見据えるステップにもなります。
⚫︎各法人が独立を保ちながら、必要な部分で協力できる仕組みになっている
⚫︎合併とは違い、“ゆるやかに連携”する新しいカタチ
▼次回は、「社会福祉連携推進法人で期待される効果」というテーマでお届けします!
社会福祉法人の経営や合併・事業譲渡でお悩みの方へ
「何から手をつければいいのか分からない…」
「判断の材料がほしい」
そんなお悩みに、専門的な視点からアドバイスいたします。
無料相談も承っておりますので、まずはお気軽に
お問い合わせ
ください!
コメント